Coach's VIEW

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深いところにある本音の引き出し方

最近、エグゼクティブコーチングで、クライアントの方が、とても早いタイミングで私に「深いところにある本音」を言ってくださるようになったなと感じています。

本音は、もちろん仕事上のこともありますし、時にはプライベートのこともあります。他の誰にも言わずに、自分の中にこっそりしまっておいたような事柄。そして、話さずに抱えていたが故に、少し自分自身のエネルギーを下げていたようなイベントです。

もちろん個人差はあるのですが、以前ならば、6~7回とセッションを持ってからはじめて、「実はね」と切り出してくださっていたところを、最近は2~3回、時には、1回目のセッションから「実はさ」と切り出してくださいます。

これはなぜなのかと、自分に問うてみました。

おそらく、自分のコーチングスキルが上がったということではなく、人の話を聞くという経験がふんだんに積み重なった結果なのでしょう。

コーチという立場で、クライアントの方の話を聞くということを積み重ねていると、相手を「点」ではなくて「線」で捉えるようになります。

駆け出しコーチの頃は、相手の話を聞いていて、
「そういう行動を取ってちゃ部下とはうまくいかないよ。あまり思いやりのない上司だな」
「スピードを最優先で考えるタスク重視のマネージャー。それだと部下は苦しいな」
そんな風に思うことがよくありました。典型的な「点」の解釈です。

ところがよくよく聞いていると、そういう姿勢を取らざるを得なくなった、そのクライアントの方の事情を知ることになります。

「ああ、そういうことが昔あったのか」
「そういう周りの状況があるのか」

その「人」がそういう人なのではなくて、その行動を取るに至った背景があったことを目の当たりにします。

過去から繋がっている「線」の先端に今その相手がいる、そんな感覚で目の前の人が浮かび上がってきます。そして、相手を「線」で捉えることを繰り返すと、初対面で会った人の話を聞いていても、あまり自分の中に「ジャッジ」が起こらなくなります。決めつけなくなります。

自分の価値観に合わないような話がその瞬間出てきても、「いろいろ背景にあるんだろうな」「きっとそうせざるを得ない事情があるんだろうな」と、その背景に意識が及び、表面に表れている姿勢を批判しなくなります。

おそらくそれは、目つき顔つきを通して相手に伝わるのでしょう。この人はジャッジしない人だと。否定しない人だと。自分を「点」ではなく「線」としてその存在を捉えてくれる人だと。だから、相手は深いところにある本音まで話そうと思うのかもしれません。

聞くトレーニングを積み重ねることの意義は、こんなところもありそうです。

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