書籍紹介

Hello, Coaching! 編集部がピックアップした書籍をご紹介します。


未来を共創する経営チームをつくる
株式会社コーチ・エィ 鈴木義幸

第2回 はじめに 会社は経営チームで決まる (中編)

第1回 はじめに 会社は経営チームで決まる (前編)
第2回 はじめに 会社は経営チームで決まる (中編)
第3回 はじめに 会社は経営チームで決まる (後編)

※ 本稿は、2020年12月18日発売の株式会社コーチ・エィ 鈴木義幸著『未来を共創する 経営チームをつくる』の一部を、本の発売に先駆けて公開するものです。

ハイパフォーマーがチームになるのは難しい

私は、元ラガーマンで、今でもラグビーを観るのが大好きです。2019年ワールドカップにおける日本代表チームの躍進には心が躍りました。

代表チームが勝つと、通常監督の手腕に注目が集まります。しかし、実際には、代表チームは、多くのコーチを含む〝幹部チーム〞が牽引しています。

ラグビーであれば、フォワードコーチ、バックスコーチ、ストレングスコーチ(筋肉の効果的なつけ方のコーチ)、キッキングコーチ、スクラムコーチ、リーダーシップコーチ(キャプテンなどがいかにリーダーシップを発揮するかのコーチ)……。

実に多くのコーチが監督を支え、幹部チームを形成しています。実は、この幹部チームがチームになっていないと、全体としてのチームは強くなりません。

以前、あるラグビートップリーグの監督から、コーチングを依頼されたことがあります。
聞くと、コーチには、ニュージーランド人、オーストラリア人、日本人がいる。それぞれに主張があり、なかなかコーチ陣がまとまらない。

特にニュージーランド人のコーチは「自分たちが世界一」という思いがあるから、日本人のコーチを下に見ている。さすがに監督である自分の言うことには首を縦に振るが、本心から同意があるのかは良くわからない。

監督として、なんとかこの幹部チームをまとめたいので、コーチしてもらえないだろうか│そんなご依頼でした。

多くの場合、会社の社長も、この監督と似たような課題を抱えています。

経営チームのメンバーは、厳しい競争を勝ち抜いて、役員に昇進した人々です。
プライドがあり、一家言あります。自分の指導法が一番だと思っているニュージーランド人と何ら変わりません。

ハイパフォーマーの集団。それが経営チームです。

これをまとめ、チームとしてファンクションさせ、会社全体を牽引する存在にすることは、実はとても難しい。

役員にまでなった人たちですから、当然物事の道理がよくわかっていて、出るべきところは出て、控えるべきところは控えて、チームの一員として機能的にふるまえる〝はず〞だという思い込みが先行します。しかし、現実は必ずしもそうではありません。

私も、23年前にエグゼクティブコーチという仕事を始めるまでは、経営者・役員というのは、すばらしい人格者の集まりであり、自分の役割を常に把握し、適切な振る舞いができる人だと思っていました。

30歳の駆け出しのコーチからは、経営者というのはそんなふうに見えたものです。

もちろん、ある意味それは正解です。役員にまでなる人は、当然、力があり、魅力があり、きらりと光るものがある人々です。そうでなければ〝はしご〞をそこまで登ることはできないでしょう。

しかし、成功すればするほど、何を正しいと思うかという、信念も同時に強くなります。
世の中の道理のようなものが、自分の中にしっかりと構築されていきます。

そんな人たちが集まったのが経営チームです。〝4番でピッチャー〞の集まり、あるいは全員が〝本田圭佑〞の集団のようなもの。それぞれの主張を携えています。

自分の主張を表面化させて、喧々諤々やり合うのであれば、まだチームとして構築されるのが早いかもしれません。しかし、日本の企業では、静かに内側で自分の考えを握りしめていることが多い。

そうすると、先ほどの社長のひとこと「よい経営チームが喉から手がでるほどほしい」につながるわけです。



『未来を共創する 経営チームをつくる』目次

はじめに ─ 会社は経営チームで決まる

第1章 なぜ〝経営チームをつくる〞のは難しいのか
 1-1 経営チームは〝4番でピッチャー〟の集団
 1-2 日本企業で経営チームをつくるのが難しい理由
 1-3 経営チームをつくるのは、スポーツの首脳陣チームより難しい
 1-4 「わたしたちは良いチーム」という思い込み
 本章のポイント  なぜ〝経営チームをつくる〟のは難しいのか

第2章 チームとは何か
 2-1 チームは〝チームとしての目標〟を持っている
 2-2 チームは共創している
 2-3 チームにはメンバー間に気持ちのつながりがある

第3章 チームの土台をつくる
 3-1 チームを再解釈する
 3-2 チームの現状を捉える
 3-3 縦のコミュニケーションを双方向にする
 3-4 コミュニケーションを増やす
 3-5 おたがいを知る

第4章 チームを進化させる
 4-1 対立を活かす
 4-2 会議をバージョンアップさせる
 4-3 パーパスを共有する
 4-4 関係性にチャレンジする
 4-5 「悪口」を外に出さない
 4-6 外とつながる
 4-7 フィードバックを受ける
 4-8 チームの理想を追求し続ける
 本章のポイント チームを進化させる

第5章 強い経営チームをつくる個人とは
 5-1 自分に何を問いかけるか?
 5-2 自分の感情をどう扱うか
 5-3 ウォント─自分がしたいことを話す
 5-4 シェア─自分が持つものを分け与える
 5-5 相手から学ぶ
 5-6 フィードバックを求める

最後に ─ 会社は経営チームで決まる




未来を共創する 経営チームをつくる

未来を共創する 経営チームをつくる

発行日: 2020年12月18日
出版元: ディスカヴァー・トゥエンティワン

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