プロフェッショナルに聞く

さまざまな分野においてプロフェッショナルとして活躍する方たちに Hello, Coaching! 編集部がインタビューしました。


野球経験ゼロから名門レッドソックスの日本人スカウトへ
ボストン・レッドソックス スカウト 嘉数駿 氏

第3章 野球の世界で働き始める

ハーバード大学を卒業後、野球の世界に飛び込み、現在はボストン・レッドソックスのスカウトとして活躍する嘉数駿(かかずしゅん)氏。野球チームのスカウトとは、いったいどんな仕事なのか? 嘉数さんが野球の世界に飛び込んだ経緯から、今後のビジョンまで、お話をうかがいました。

第1章 『マネー・ボール』との出会いが人生を変えた
第2章 1年半にわたる就職活動
第3章 野球の世界で働き始める
第4章 スカウトの仕事
第5章 誰でもスカウトになれる?
第6章 優れたスカウトに求められる3つの能力
第7章 スカウトは何で評価されるのか?
第8章 日本のスカウト、アメリカのスカウト
第9章 もっと多くの人に野球を楽しんでもらいたい

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

第3章 野球の世界で働き始める

嘉数さんが、1年半の就職浪人ののち、ボビー・バレンタインと出会って、千葉ロッテマリーンズで仕事を始めたのは2006年2月のことでした。

千葉ロッテマリーンズでは、どんなお仕事をされていたのですか?

嘉数 最初は、バレンタイン監督が、監督と並行してGM(ゼネラル・マネージャー)のような仕事もされていたので、その業務のアシスタントのような仕事です。通訳の方は別にいらっしゃったので、僕は、バレンタイン監督にとって必要な情報を集めるといったことをしていました。通訳ではありませんでしたが、日本語と英語ができるというところで、うまくハマったのかもしれません。

もともとやりたかったお仕事に近い内容だったんですね。

嘉数 はい。千葉ロッテマリーンズでの仕事は、まさにやりたいことに近い内容でした。スカウティングのことや、ドラフトがどういう仕組みなのか、どうやって動くかなどを知ったり、トレードのときの雰囲気を知ったりなど、いろいろなことを肌で理解したというのが、千葉ロッテの仕事で得たものです。

最初の職場である千葉ロッテマリーンズには何年いらしたんですか?

嘉数 千葉ロッテマリーンズには3年間いました。その後、サンフランシスコジャイアンツに移り、スカウトの仕事を始めました。サンフランシスコジャイアンツには3年いて、その後、横浜DeNAベイスターズに移って3年です。ベイスターズでは、またGM補佐という役割で仕事をしていました。

千葉ロッテマリーンズからジャイアンツに移ったのはステップアップのためですか?

嘉数 そうですね。自分のステップアップがもちろん一番大きな理由です。ただ、感覚としては、大きなキャリアチェンジという感じではありません。日本でもアメリカでも、野球選手が移籍などで動くように、球団職員も結構動くんですよ。球団を超えた横のつながりも強いですし、スカウティングの仕事でも、トレーナーの仕事でも、監督、コーチでも、どこでもそんなに仕事の内容が変わるわけではありませんから。ちょっと支社が変わるみたいな感じなんです。

嘉数さんは大学時代にボストンにいらっしゃいましたが、ボストンレッドソックスで働きたいと思っていたのでしょうか。

嘉数 いや、そういうことはありません。「どうしてもこのチームで」とか、「この街で」とかいうのはなくて、「野球界」という大きな「会社」に就職したという意識です。大学時代にボストンにいて、ファンとしても応援していたチームですから、もちろん思い入れはありますが、「どうしてもレッドソックスでなくてはいやだ」というのは全然ありません。これまで在籍したチームにもそれぞれ愛着がありますし、いまレッドソックスにいるのは、たまたまご縁があったという感じです。

嘉数さんのように、アメリカの球団、日本の球団の両方で働くという人も多いのでしょうか。

嘉数 多くはいません。僕の場合、渉外の仕事が多かったので、日本の球団にいるときはアメリカの球団と密に連絡をとるし、アメリカの球団にいるときは、日本の試合を観に行って、日本の球団の方としょっちゅう会うわけです。どちらの球団とも万遍なくコミュニケーションをとっているので、コネクションもできやすく、チャンスが回ってきたのかなと思います。

(次章に続く)

聞き手・撮影: Hello Coaching!編集部

この記事を周りの方へシェアしませんか?


本記事を引用または転載される際は、記事全文の引用・転載はご遠慮いただき、冒頭段落または記事の一部を引用のうえ、「Hello, Coaching!」の該当記事ページへのリンクを掲載し、あわせて下記クレジットの記載をお願いいたします。

《クレジット》
株式会社コーチ・エィが運営するコーチング情報サイト「Hello, Coaching!」より転載。
本記事を許可なく複製、転載、転用、販売その他の二次利用を行うことを禁じます。

コーチング・プログラム説明会 詳細・お申し込みはこちら
メールマガジン